クェーサーについての第二段です。(クェーサー) の続きです。
この問題を考えると、どうも頭が熱くなってしまうんです。
ホールトン・アープの事を調べてみたのですが、
はっきりしたことはわかりませんでしたが、
彼自身は定常宇宙論者ではなかったようです。
ホールトン・アープはただ単に科学的知見からクェーサーがどのような
天体なのかについて研究し自説を発表しただけだったようです。それでも、
ビッグバン論者から異端とみなされて追放されてしましました。
だから、この事件は頭にくるのです。
そこで、ビッグバン論者のあら探しを少し。
遠方クエーサーによって宇宙の暗黒時代末期を探る
では、130億光年先にあるクェーサーが発見されたそうです。
もちろんその距離はクェーサーの赤方偏移によって測られたものです。
130億年前といえば宇宙が誕生してから7億年たったころです。
ところがこのクェーサーからはその周囲に炭素、窒素、鉄などの重元素が
豊富に存在している証拠が得られています。
通常これらの重元素は銀河が充分に成熟し超新星爆発が
多数起きることによって作られますから、
宇宙の初期になぜこのような重元素が多量にあるのかまだわかっていないそうです。
なぜなのか? 答えは簡単です。クェーサーがもっと近くにあると
考えればいいのです。特に定常宇宙論を持ち出すまでもありません
ビッグバン理論のままで大丈夫です。
クェーサーがもっと近くにあると考えれば宇宙が出来てから充分な時間が
たっているわけですから重元素がクェーサーの近くにあっても何も不思議はありません。
ホールトン・アープが言ったようにクェーサーの赤方偏移には
巨大ブラックホールの重力による赤方偏移が含まれていると解釈すればいいのです。
しかし、ホールトン・アープを追放してしまった以上、
この解釈は天文学会ではダブーにでもなっているのでしょうか。
天文学者達はクェーサーがもっと近くにあると言う回答以外で、
この問題の答えを出さなければならないようです。
天文学者達も可哀想な気がします。